よりによって寝坊した。少し前まで毎朝五時に起きるのがなかなか出来くなっていた。目覚まし時計だけでは全然ムリ。携帯アラームのスヌーズは一分間隔に設定。六分間鳴り続けるから、七分置きに五回鳴るようにすると、計35分鳴り続けるわけだが、それでも起きられない。終いにゃ、オートロックをかけて解除しないと止められないようにしても、慣れてしまえば寝ぼけながらも解除する始末。

これではいかんと、いよいよ聖天さまに、「早起きの習慣が戻りますように」と祈願したところ、翌日からスッキリ起きれるようになった。あまりの効果覿面に感謝しつつ、一週間ほど続けて起きれるようになると、また違う祈願のために心願書から削除したとたん、ソッコーで起きれなくなった。
というワケで、列車の時間まで10分。旅支度もままならず、とるものも取らず、出すものも出さず、一時間半かかる朝の勤行も無論出来ず、神棚と仏前で合掌して平謝りして飛び出した。


午後二時ごろ大阪到着。群馬を出るときから雨、大阪も雨。大阪駅で人が一気に増える。右も左も人、人、人でごった返す。メチャクチャ蒸し暑い!が、知らん間に大阪も可愛いコが増えたような・・気のせいか?(笑 しかし、ジメジメ暑い! 気持ち悪いぐらい汗が滲む。
地下鉄に乗り換え難波へ。真っ直ぐ荷物を置きにホテルへ向かう。本当は新大阪から地下鉄御堂筋線で一直線に難波(ミナミ)へ行ける。考え事していて大阪人のクセに間違えた。決してオンナを眼で追ってたからではない(笑。チェックイン時間前だったが、四国から歩き遍路の帰りに利用した同じ御堂筋ホテルだったため、フロントも馴染みにしてくれてクロークではなく、部屋へ入れさせてもらった。

 ソッコーでまた電車に乗って墓参りへ。難波からお墓のある、王寺駅まで約三十分。そこはもう奈良県。難波はミナミと云われるぐらい大阪の南部にあるから、お隣の奈良県まで然程距離はない。新幹線の中では終始新しいビジネスの構築に頭を使いすぎたせいか、ここでうっかり寝てしまい三駅乗りすぎた。
香芝と云う、長閑な駅にポツンと降り立ち、最初は「平和なえっきゃのぉ〜」と呑気なことを云っていたが、雨が止んで蒸し暑さが増し、全然電車も来ないからジリジリまた暑くなってきた。

王寺駅までやっと戻って歩き出すと、アスファルトから水蒸気が昇り始めセイロ状態になる。王寺霊園は小高い山の上にある。斜面は全て墓石になっていて、石段をグネグネと幾つも登っていき、仏花や線香を買うために頂上にある事務所まで登る。今度は反対側の斜面をまたドンドン下って行って、ようやく爺ちゃん婆ちゃんのお墓に行き着く。作務衣は全身色が変わるほど汗でボトボトになった。
手前の水道場でバケツを二つ借りてたっぷり水を入れる。いつもの和田さんのお墓から墓石クリーナーとワイヤーブラシを借り墓磨きをして雑草を抜く。お墓に水をたっぷりかけてあげると、ご先祖さまは喜ぶそうだ。和田さんのお墓にもお線香と合掌。

098ca2c5.jpg しかし、こうしてお墓の前で自分が袈裟をつけ、数珠を持って般若心経と阿弥陀経をあげて、先祖供養できるようになるなんてかつて想像もしなかった。なんというか不思議な仏縁というか、お導きによるなら今では有り難いと思う。お墓も少しずつ改装していっている。こないだは灯明立てを安置当初のプラスチック製からステンレス製に代えてあげた。その前は砂利がほとんど無くなってしまってたので、もっと大き目の石を沢山敷いてあげた。次は線香立てが古くなってきたようなので、それを代えてあげようと思う。


c8e71a33.jpg ミナミへ戻って夜は竹林寺のお大師さんへご挨拶。この寺は本当にミナミの繁華街のど真ん中、正にアーケードの中にある。汗をいっぱいかいた日だから、ビールが美味い! 目の前にある、大好きなお好み焼き屋「ゆかり」へ飛び込みたい!のを我慢して、先にお線香、お灯明、そして読経を上げる。お楽しみのビールのあとは、ホテルに戻ってまた仕事の続き。巡礼に専念出来ない辛さ。今の自分にとって、個人的な巡礼は小樂。社会に仕事で貢献するのは大樂。そう割り切りたい。


〜編集後記〜
初日はこれでお終い。どこがどない愛染霊場やねん?(笑