歓喜団 京都で唯一、歓喜団を作り続けている銘菓の老舗、「御菓子司 亀屋清永」からようやく商品が届いた。
ナニが?って、勿論、聖天さまに捧げる聖天さまの大好物のお供物である。聖天さま=歓喜天さま⇒だから、お供え物のお団子は歓喜団。分かりやすい(笑。正式には「清浄 歓喜団」というらしい。「清浄」という、仰々しい名のお菓子が他にもあるだろうか。

 創業元和三年(1617年)というから、四百年も京の都において菓子を作り続けてきた老舗中の老舗である。(歓喜団という菓子自体は、奈良時代に仏教と共に唐よりもたらされたので千年以上、姿を変えてないらしい)場所は八坂神社の石段下南らしい。行ったことはない。多分、京都巡礼で目の前を知らずに通り過ぎたかも知れん。 住所:京都市東山区祇園石段下南 TEL:075-561-2181(代)歓喜団販売サイト(京都おいしい小路ショッピングモール内)はこちら


 さっそく、お供え用の三宝に皿を置き、その上に歓喜団を載せて聖天さまに召し上がっていただく。
一個づつ紙で包まれているが、外からもその団子の形状が巾着型だと分かる。見たことも食べたこともないので、一つだけ開けさせて貰い、写真を撮ったのがこのページの画像である。 フムフム、おぉ〜これが歓喜団かぁ〜(一個525円もする・・と声は出さないが(笑) 大きさは、チュッパチャップス二個分チョイぐらい。小振りで可愛らしい感じだ。

なるほど、聖天さまのトレードマークである巾着(宝袋)の形状をなぞらえてあるし、仏の座す八葉の蓮華を表す八つの結びにもなっていて、見た目的にも凝っている。
表面はバリっと胡麻油で揚げてあるそうなので、結構〜固そうだ。それにすごい独特の香ばしい匂いがする。
いや、それだけではない。「清浄」と名のつくぐらいだから、包んである皮は「淨め」を意味する、白檀、桂皮、竜脳、ハッカ、丁子(ちょうじ)、肉桂(にっき)、胡椒の七種の香が混ぜ合わせられており、それらが複合して御菓子としては、嗅いだことのない匂いがする。

賞味期限は二週間と書いてある。期限が迫ればお下がりを戴こう。
どんな味がするのだろう? 今から楽しみである。


 大根にお酒に歓喜団。三種の供物が揃い、これで我が家にもやっと聖天さまの好物が揃った。 あ、でも一番最初に上げた大根は周りがヘニョヘニョになってきたので、一週間の浴油祈祷が終わった時点でお下げしてしまった。それから我家の食卓には、大根おろしに大根の味噌汁に大根の煮物に大根サラダと大根尽くしがまだ続いている。なんせデカイの二本だったから(笑。


 今週は「御礼(おんれい)」の浴油祈祷中なので、勤行時にはもっぱら先週のお礼を申し上げるだけで、何ひとつ祈願出来ないのが非常に辛い! って、自分で勝手に決めたんだから我慢せんかい!って思うのだが、なんせ聖天さまは以前ご紹介した「大聖歓喜天 和讃」にも示される通り、ただひたすらに縋れば我侭な願いをも叶えて下さる、とにかく有り難い神さまなので、ついつい、勤行時にもお願いしてしまいそうになる。(笑

 まぁ自分のような欲張りな外道には、お願いしてばかりで感謝の気持ちを忘れぬよう、この「祈願」⇒「御礼」⇒「祈願」という、一週間交替の浴油祈祷が戒める意味でも良かろうかと思う。