みなさんは、ご自宅にお仏壇はありますか? 過去記事を読まれている方はご存知のように、自分は恥ずかしながら、仏壇は最近になってやっと購入しました。四国歩き遍路から戻って更にあとのことです。 しかし仏壇がなかったそれ以前でも、仏像はありましたのでお供えはしていました。

仏像が無くとも、ご先祖さまのご位牌があればお供えしますよね? なんでお供えするんでしょうか? そもそも、お供えとはナンでしょう? そんなコトを全く考えずに今日まで過ごしました。子供のころから、祖母が仏壇にお供え物をしているのを見てきた。お寺や神社へ行けば、必ずお供え物を目にしてきた。そんな慣習的なものと捉えてただ真似をしてきましたが、これも遍路のように続けていくうちに、徐々に気持ちや態度に変化が起きてくるから不思議なものです。今日はちょっと、そんなお供え物について考えてみましょうか。


 お供え物って、どんな時にどんな物をあげていますか? 誰かからのお土産や、進物を貰った時にもお供えしますね。朝晩キチンとあげている人もいらっしゃるでしょう。 我が家でも朝晩の勤行時に、お供え(というより、食事)を差し上げます。つまり、朝食と夕食前ですから「自分たちが食べる物」を、御裾分け・・という表現は、失礼かも知れませんが、むしろ自分たちが口に出来ないような物を、お供えする方が無礼にあたるとも思い、そうしてきました。

が、これはかなり以前の話しで、最近は少々勤行が長くなったせいもあって(朝は一時間くらい、夜は30〜40分ぐらい)、食事の用意が出来てから勤行すると、すっかり料理が冷めてしまうので、朝は先に炊き立てのご飯を仏様にあげるようにしています。料理が出来ていないので、おかずは納豆や梅干、漬物、お浸しなどの惣菜があれば、それを供えます。夜は、勤行が終わるころに合わせて食事を用意し、お勤め後にお供えをあげるようにしてます。ご飯とお茶は必ず一緒です。お箸も勿論、専用の物を添えます。味噌汁など汁物があるときは、お茶の代わりに供えます。

いずれにしても自分たちの食事は勤行のあとです。食事前には、斎食儀(さいじきぎ)を行ないますから、お腹が減っているときなど目の前に料理が並んでいても、堪えて心経を唱えるのは結構辛い時もあります。斎食儀は暫らく休んでいたのですが、三重院で二度目の修行の際に、ご住職夫妻が自ら実践されているのを見て、これは見習わなくては・・と触発され再開しました。今ではキッチリやってますよ。


 ご存知の通り、我が家のご本尊は三面大黒天です。この仏様は特に甘い物や、油で揚げた菓子、珍しいフルーツなどがお好みなので、朝晩に限らずドーナッツや饅頭なども、お茶の時間にお供えします。あ、うちはコーヒーを良く飲むので、食後にはコーヒーも届けます。もうほとんど、一家族と同じですね。 更にお供えした物は、有り難く食した方が良いと云われてますから、必ず食べるようにしています。
 スーパーなどで季節に合った珍しいフルーツや、和菓子屋さんに美味しそうなお菓子があったりすると、「あ、お供えしてあげよう」という感覚でちょこちょこ買うので、我が家には神仏に手を合わせる以前より、フルーツや菓子が家にあることが多くなりました。これもご利益?(笑。

 そうそう、神棚の榊は毎月一日と十五日の二回に変えるだけですが、仏前のお花はマメに変えます。最初は菊などの佛花を供えていたのですが、今では二つの大きな花瓶に様々な季節の花束を供えています。切りそろえて花瓶に入りきらなかった花は玄関へ。そうして、かつては滅多に花がなかった家の中も、今では常に美しい花々が溢れる家になりました。我が家の仏間は間仕切りのない、開放的なリビングの和室コーナーにあるので、窓を開けると家中に花の香りが注がれます。これだけでも気分が全然違いますね。


 そもそも、「お供え物をする」というのは、供養の一つだと思います。
仏教では人は死後、その人たちが歩いてきた生き様、行なってきた行跡によって、六道を彷徨うと云われます。その人たちを供養することを、「六種供養」といいます。「ごはん」をお供えするのは、その【六道】の中の五番目で、「天道」を彷徨う人たちのためと云われます。
「六種供養」はそのまま、「六波羅蜜行」という、菩薩行に繋がります。すなわち、六波羅蜜第五・禅那波羅蜜(ぜんなはらみつ)の行となります。「行」というのですから、お供え=供養⇒立派な修行ですね。

え?供養のどこが? ナンで修行でなんの? と思われるでしょう。すぐにはちょっとピンと来ないかも知れませんが、先日から公開した「現代版 理趣釈経」で、七段から十段までは、悟りを開くための修行法が説かれている。 と書きましたが、理趣経第九段は「供養の法門」となっていることでも、供養は修行であるとされているのです。

どうでしたか? お供えするって 中々イイもんでしょ。それではまた。