今日は、もっと皆さんに密教に親しみを感じていただくため、初心者向きの内容です。芦屋の知己殿のような、ベテラン遍路のヘビーな読者さまには申し訳ありませんが、趣旨をご理解下さいまし(笑。
印・印相・印契(ムドラー)とは、バラモン教をルーツとする、仏像や僧侶、行者が両手を組み合わせたり、それぞれの形で表現しているサインのことを云う。
印の結び方について以前、印(印相・印契)とは何か? という稿で、詳しく触れたときに、比較的カンタンな印や自分の念持仏、或いは守護仏一つからでも覚えると、以外に勤行や巡礼も楽しくなると書いた。
自分にとって、修行や密教を追求したりすることは、決して辛いことではない。仕事も家庭も放ったらかしにしたいぐらい、楽しくってしょーがない時の方が多い(笑。
本来、お大師さんの目指した現世利益の真言密教も、殊更明るい未来を示し、現世に勇気を与え生きる活力とするものだったと思う。辛気臭い根暗なものではなく、増して世間に後ろめたいものなどある筈もない。
きっと、キラキラとダイヤモンド(金剛)のように輝く、明るい思想だったと思う。この辺りの、「なぜ密教なのか?」と云う、大きなテーマについては今後、是非とも書きたい稿なので、今回は割愛させていただく。
さてさて、話しを印に戻して。
自分は、最初に覚えた印が「金剛界大日如来」。次が、守護仏の普賢菩薩、そして持念仏の大黒天・・と順々に、本屋で立ち読みしながら覚えていった(笑。
そんな自分も今、毎日の勤行では、これからご紹介する十三仏に加え、三面大黒天(大黒天・毘沙門天・弁財天の三つの印)、龍王印、北辰妙見、愛染明王、千手観音と全部で二十の印を結んでいる。
皆さんも一つ二つと印を覚えたら、次は是非、十三仏の印を全部覚えてしまおうではないか。
辞書によれば、「十三仏とは閻魔さんを始めとする十王信仰に基づく、冥途の裁判審理を司る、裁判官の本地とされる仏。」
ハイ、なんのことかサッパリ分かりません。しかも噛み砕いてんのに(笑。
要するに、冥途の裁判所における審判の弁護士役が、十三仏。ここの審判って、アレよ。初七日〜三十三回忌までのね、アレ。
真言宗の在家さんか、檀家さん信徒さんなら、朝晩の勤行時にお唱えしている経本『真言宗在家勤行法則』の次第にあり、真言宗在家では良く唱えられるご真言なので、良くご存知ですね。
遍路では各札所の御詠歌入りだったりする、歩き遍路に持参した、『四国八十八ヶ所勤行次第』ってのがありますね。内容は同じ真言宗でも修派によって多少、順序や内容は違っても大体次の通り。
・開経偈
・懺悔
・三帰
・三竟
・十善戒
・発菩提心
・讃摩耶戒
・十三佛真言
・観音経偈
・般若心経
・光明真言
・御宝号
・回向
この中の十三仏(真言)は、審理の順に以下のように登場する。
初七日(七日目) 不動明王(秦広王)
二七日(十四日目) 釈迦如来(初江王)
三七日(二十一日目) 文殊菩薩(宋帝王)
四七日(二十八日目) 普賢菩薩(五官王)
五七日(三十五日目) 地蔵菩薩(閻魔王)
六七日(四十二日目) 弥勒菩薩(変成王)
七七日(四十九日目) 薬師如来(泰山王)
百か日(百日目) 聖観世音菩薩(平等王)
一周忌(一年目) 勢至菩薩(都市王)
三回忌(三年目) 阿弥陀如来(五道転輪王)
七回忌(七年目) 阿閃如来(蓮華王)
十三回忌(十三年目) 大日如来(祇園王)
三十三回忌(三十三年目) 虚空蔵菩薩(法界王)
ハイ、それでは十三仏真言を唱えながら印を結びましょう。
ついでなので、この際、ご真言も覚えちゃいましょう。遍路や巡礼でこれが出来ると、カッコいいぞぉ〜 って、いいのよ、そんな動機でも最初は。 楽しくなったモン勝ち(笑
*今回、不動明王など、幾つも印相がある仏は、主に代表的な物を選びました。しかし、どれも自分が毎日の勤行で結んでいる印ですよ。
1、不動明王(不動根本印)
のうまく さーまんだ ばーさらせんだ まーからしゃーな そわたや うんたらたかんまん
2、釈迦如来(智吉祥印)
のうまく さーまんだ ぼだなんばく
3、文殊菩薩(文殊剣印)
おん あらはしゃ のう
4、普賢菩薩(三昧耶印)
おん さんまや さとばん
5、地蔵菩薩(地蔵根本印)
おん かかか びさんまえい そわか
6、弥勒菩薩(弥勒菩薩印)
おん まえたれいや そわか
7、薬師如来(薬壷印)
おん ころころ せんだり まとうぎ そわか
8、聖観音(八葉印)
おん あろりきゃ そわか
9、勢至菩薩(大勢至菩薩印)
おん さんざんさく そわか
10、阿弥陀如来(阿弥陀定印・上品上生)
おん あみりたていぜい からうん
11、阿閃如来(触地印・降魔印)
おん あきしゅびやうん
12、大日如来(智拳印)
おん あびら うんけん ばざら だとばん
13、虚空蔵菩薩(虚空蔵宝珠印)
のうぼう あきゃしゃ ぎゃらばや おんあり きゃまりぼり そわか
参考:イラストでわかる 密教 印のすべて
ハイ、お疲れ様でした!
感謝合掌
法蓮 百拝
印・印相・印契(ムドラー)とは、バラモン教をルーツとする、仏像や僧侶、行者が両手を組み合わせたり、それぞれの形で表現しているサインのことを云う。
印の結び方について以前、印(印相・印契)とは何か? という稿で、詳しく触れたときに、比較的カンタンな印や自分の念持仏、或いは守護仏一つからでも覚えると、以外に勤行や巡礼も楽しくなると書いた。
自分にとって、修行や密教を追求したりすることは、決して辛いことではない。仕事も家庭も放ったらかしにしたいぐらい、楽しくってしょーがない時の方が多い(笑。
本来、お大師さんの目指した現世利益の真言密教も、殊更明るい未来を示し、現世に勇気を与え生きる活力とするものだったと思う。辛気臭い根暗なものではなく、増して世間に後ろめたいものなどある筈もない。
きっと、キラキラとダイヤモンド(金剛)のように輝く、明るい思想だったと思う。この辺りの、「なぜ密教なのか?」と云う、大きなテーマについては今後、是非とも書きたい稿なので、今回は割愛させていただく。
さてさて、話しを印に戻して。
自分は、最初に覚えた印が「金剛界大日如来」。次が、守護仏の普賢菩薩、そして持念仏の大黒天・・と順々に、本屋で立ち読みしながら覚えていった(笑。
そんな自分も今、毎日の勤行では、これからご紹介する十三仏に加え、三面大黒天(大黒天・毘沙門天・弁財天の三つの印)、龍王印、北辰妙見、愛染明王、千手観音と全部で二十の印を結んでいる。
皆さんも一つ二つと印を覚えたら、次は是非、十三仏の印を全部覚えてしまおうではないか。
辞書によれば、「十三仏とは閻魔さんを始めとする十王信仰に基づく、冥途の裁判審理を司る、裁判官の本地とされる仏。」
ハイ、なんのことかサッパリ分かりません。しかも噛み砕いてんのに(笑。
要するに、冥途の裁判所における審判の弁護士役が、十三仏。ここの審判って、アレよ。初七日〜三十三回忌までのね、アレ。
真言宗の在家さんか、檀家さん信徒さんなら、朝晩の勤行時にお唱えしている経本『真言宗在家勤行法則』の次第にあり、真言宗在家では良く唱えられるご真言なので、良くご存知ですね。
遍路では各札所の御詠歌入りだったりする、歩き遍路に持参した、『四国八十八ヶ所勤行次第』ってのがありますね。内容は同じ真言宗でも修派によって多少、順序や内容は違っても大体次の通り。
・開経偈
・懺悔
・三帰
・三竟
・十善戒
・発菩提心
・讃摩耶戒
・十三佛真言
・観音経偈
・般若心経
・光明真言
・御宝号
・回向
この中の十三仏(真言)は、審理の順に以下のように登場する。
初七日(七日目) 不動明王(秦広王)
二七日(十四日目) 釈迦如来(初江王)
三七日(二十一日目) 文殊菩薩(宋帝王)
四七日(二十八日目) 普賢菩薩(五官王)
五七日(三十五日目) 地蔵菩薩(閻魔王)
六七日(四十二日目) 弥勒菩薩(変成王)
七七日(四十九日目) 薬師如来(泰山王)
百か日(百日目) 聖観世音菩薩(平等王)
一周忌(一年目) 勢至菩薩(都市王)
三回忌(三年目) 阿弥陀如来(五道転輪王)
七回忌(七年目) 阿閃如来(蓮華王)
十三回忌(十三年目) 大日如来(祇園王)
三十三回忌(三十三年目) 虚空蔵菩薩(法界王)
ハイ、それでは十三仏真言を唱えながら印を結びましょう。
ついでなので、この際、ご真言も覚えちゃいましょう。遍路や巡礼でこれが出来ると、カッコいいぞぉ〜 って、いいのよ、そんな動機でも最初は。 楽しくなったモン勝ち(笑
*今回、不動明王など、幾つも印相がある仏は、主に代表的な物を選びました。しかし、どれも自分が毎日の勤行で結んでいる印ですよ。
1、不動明王(不動根本印)
のうまく さーまんだ ばーさらせんだ まーからしゃーな そわたや うんたらたかんまん
2、釈迦如来(智吉祥印)
のうまく さーまんだ ぼだなんばく
3、文殊菩薩(文殊剣印)
おん あらはしゃ のう
4、普賢菩薩(三昧耶印)
おん さんまや さとばん
5、地蔵菩薩(地蔵根本印)
おん かかか びさんまえい そわか
6、弥勒菩薩(弥勒菩薩印)
おん まえたれいや そわか
7、薬師如来(薬壷印)
おん ころころ せんだり まとうぎ そわか
8、聖観音(八葉印)
おん あろりきゃ そわか
9、勢至菩薩(大勢至菩薩印)
おん さんざんさく そわか
10、阿弥陀如来(阿弥陀定印・上品上生)
おん あみりたていぜい からうん
11、阿閃如来(触地印・降魔印)
おん あきしゅびやうん
12、大日如来(智拳印)
おん あびら うんけん ばざら だとばん
13、虚空蔵菩薩(虚空蔵宝珠印)
のうぼう あきゃしゃ ぎゃらばや おんあり きゃまりぼり そわか
参考:イラストでわかる 密教 印のすべて
ハイ、お疲れ様でした!
感謝合掌
法蓮 百拝
コメント
コメント一覧 (15)
をお教え願えないでしょうか?宜しくお願い致します。
仏の印は文字で書くと、譬え印に関する専門用語を知っていても非常に分かりにくいものです。ですので、宜しければメールアドレスを教えて戴ければ画像としてお送り致します。アドレスは他の方には見えぬよう非公開に出来ますので。差支えなければ。
感謝合掌 北斗法蓮
密教のお坊さん、衣のすそで手を隠して印を結んだりしているので、印というものは、一般人には見せてもいけない、真似してはいけないものなのかなあと思って、遠慮しています。
印契を紹介している本は、今までに沢山発行されておりますし、増して昨今、インターネットで世界中の情報が氾濫する時代です。得度しておらずとも、真似るのは個人の自由でしょう。
但し、溢れる情報の中で正しいと思われるものを見定め、心に仏様を観想し御真言を唱えながら印を組んでみましょう。仏様と心で結ばれる、これが印を組む事における最も肝要な姿勢です。どうぞ臆せずご精進下さいませ。
感謝合掌 北斗法蓮
実は、記事の中で参考として挙げられている『イラストでわかる 密教 印のすべて』という本を持っています。少し前、何気なく入った古本屋で見つけて買ってしまい。
折角ですし、仏さまと深く心で結ばれることを目指して、精進しようと思います。
手印というのかなぁ 孔雀明王 を 時々 します。
文殊菩薩を 7日間 唱えると(ガラス〜) 阿那含 の 境涯になる 本当かなぁ?
宗教研究会(名前検討中
だいすけさん、こんにちは!
アホですけど、阿闍梨やらせてもらってる、ケイと申します。
白衣観音さんの印は、
二手内縛シテニ頭指圓ニ立合ニ大指並立
です。然しながら、印というのは、十度異名や印解をしっかり理解して無いと意味ありません。図像をそのままやってもダメ。僭越ながら、申し上げますと、印は字のごとく佛さまのおしるしでありまして、子供が仮面ライダーの変身ポーズをマネしたり写真を撮る時に、ピースしたりするのとは、訳が違います。みだりに、結ぶもんじゃないし、我々僧侶も修法以外で、結んだりしません。時々、お四国さんを、お参りしてる時、護身法など結んだりして拝んでる、おっちゃんを見かけたりしますけど、ハッキリ言ってほとんど間違ってマスデス。どこでそれ習ったの?とは聞かないですけどね。金剛合掌か、普印で充分です。マニアなら、印を結んだりする事がカッコよく見えたり憧れたりするのは、よく分かります。しかし印は、ご尊そのものだと御考えの上、結んで頂けたら幸いです。だいすけさんは、六回もお四国さんをお参りされてるようなので、素人ではないですが、ネット上で印の伝授を乞うのは、初心です。
印、護身法を知りたいっていう若い方の相談も多いんです。
佛さまを信仰する事は大変結構ですし、ドンドンやって頂きたいです。でも、上に書いたように、印を結ぶというレベルになるには、結構キツイ事をご承知下さいね。お四国さんとかのレベルじゃないですよ。
何かしらのご事情で白衣さんを、修法されるのであれば、メール頂ければ、面授、難しければ、頻繁な手紙のやり取りと、頻繁な電話で、伝授させて頂きます。
安心して下さい。無料ですよ。
金剛合掌 ケイ
昨夜、法蓮和尚から、あなたの連絡先のメール頂いたので、いつでもイイと仰るので昨日、今日と何回も電話しましたが、全然つながりません。メールも届きません。仕方ないので、ここにて書きます。印は上に書いてある通りです。そのままです。
ご真言がガンガン響いてたそうですが、それは一般的に知られてるシベイテイシベイテイハンダラバシニソワカですか?
それとも、大呪(ここでは、書きません)ですか?大呪ならホンマのご尊の啓示かも知れません。以外ならそれこそ、魔が差したかも、知れません。
印相の義を書きます。
二手内縛、二小二無名火ハ内證ノ三轉也。二頭ハ不二也。二大ハ菩提涅槃也。是ハ外用ノ三轉也。又二頭圓ク立テ合スルハ觀音開敷蓮華ヲ表ス也。
他、行法については、主に十八道立ての白衣法です。除宿曜難などに修します。
以上、秘密を書いたんでおっぽう罪覚悟しときます。しかし、貴方が余りに真剣求めておるので教えないほうが、越法だと感じたから書きました。
僕が越法罪から逃れる為に、忌憚なく、率直にカッコつけず、ここに、ご感想をお書き下さい。では。
ありがとうございます。
合掌 ケイ 沙門静恵
よろしくお願いいたします。
ゆうすけさん
お話しが能く見えないのですが、古来より密教では神仏習合であり、ヒンドゥー教の神様も多く仏門へ帰依されております。在家信者の方とお察し致しますが、時局切迫しておるのであればコメントで対処出来うる範疇ではないと感じます。今後は軽率に印を結ばず、お近くの信頼おける住職にご相談された方が賢明かと存じます。
ネット上で拙僧にお力添え出来るのは微力乍ら、
ゆうすけさんの多幸到来好機一転を祈念させて頂くのみであります。
感謝合掌 北斗法蓮
いつでも、何処でも、誰の前でも
印契を結べるようになると、愉しいですよ。