いつまでもダラダラしてられない。
何のために、車遍路を止めたのか? 何のために歩くのか? トレーニングも仕上がってきた、歩くための遍路用品も随分買い込んだ。 会社や仕事や家庭のことも、全てを完璧に整えては行けない。本来は10月15日に旅立つ予定だったから、それ以後会っていない知人友人は既に四国遍路へ発っていると思っているハズだ。もう半月が経とうとしているのに、今バッタリ会ったら何と云う?「いや、歩き遍路をすることにしたんで計画練り直して・・」そんなモン、ただの言い訳にすぎん。カッコ悪すぎる。

もうええ。もう充分や。
男が一旦決めたなら何が何でも実行すべきだ。歩行計画書も出来上がっている。当初、奥の院や番外札所も殆ど網羅する計画だったが、あまりに長い日数になってしまったので、四国八十八ヶ所札所付近や通り道に存在する奥の院だけに絞り直した。
また、車遍路で予定していた「西国三十三観音」や「小豆島八十八ヶ所」は次回へ延期した。だが、せっかく四国へ行くのだから「別格二十ヶ所霊場」だけは外せない。ただ、別格霊場はほとんど、八十八ヶ所札所の圏外にある。従って、それでも60日間を越える計画となった。


【歩き遍路ー歩行計画】
まず、エクセルで雛形を作成し、見やすく表を整え、簡単な数式を入れて行った。最終的に実際に歩き遍路に持参した、歩行計画書(エクセルシート)を皆さんにシェアするので、宜しければ参考にして頂きたい。シートの保護、ロックは解除してあるので、ご自身にあった計画書に自由にアレンジして貰えば良い。これより良いのが出来る人はいっぱい居るだろうから、出来上がったら自分にも頂戴(笑。

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【ダウンロードの仕方】
*ご注意
エクセルファイルは、ブラウザ上で開こうとすると場合によってはフリーズし易いので、「開く」ではなく、「保存」するにして、デスクトップでもどこでも一旦、保存してから開かれたら良いと思う。勿論、ウィルス検査済みだが、ご心配な方はセキュリィーソフトを通じて、スキャンニングしてから開きまひょ。自己責任で閲覧・使用のこと。


【計画書の使い方】
 さて、アホみたいに幼稚な数式を見て頂くと一目瞭然の通り、このシートは行き先(札所や宿)までの「D:距離」と、「E:歩行速度」を入力してもらえば、おのずと目的地への「F:所要時間」「H:到着時間」が計算される。
更に目的地が札所の場合は、「I:勤行時間」を入力すれば、それを考慮した上で次の札所への「G:出発時間」が計算される。
日が変われば、この「出発時間」に希望の時間を入力して始めれば良い。ロックしてないので数式は壊れるが、生きてるセルからコピペして。また、「J:休憩時間」を入力しても同様。因みに休憩は、「一時間に10分」が目安とされるので、テキトーに暗算して入力して頂戴。そこまで自動化するのが面倒臭かっただけやし(笑。


【計画書の見方】
 A:左端から「宿泊日数」、B:の数字は歩き遍路地図の「ページ数」。後で照合するのに便利だと思った。 色の変わっているセルは、「宿名or=宿泊日」。


▼具体的な応用法
 遍路歩行計画にあたり、一番難儀したのが距離計算だ。歩き遍路地図に記されている、起点から起点への距離は、当然みな「順打ち用」になっている。「逆打ち」の自分は、全ての距離を逆算しなければならない。寺間が近い場合は、逆の寺から見れば良いが、遠く離れている場合は、ポイントごとに逆算が必要だった。

そうやって、距離を計算しとりあえず入力していってみる。何箇所か入力して、到着時間が納経時間の定時(5時)を過ぎれば、その日はお終い。手前で区切って翌日に仕切りなおす。 丁度5時前後など、到着時間が際どいときは、当日の出発時間を調整するなどした。


 そうそう、何でそもそも自分が「逆打ち遍路」をする気になったのか?
それをまだ皆さんに、お伝えしていなかったのではないか。 実は、特にコレといって理由はない(笑。 そう云い切ってしまえば身も蓋もないが、あまり深く考えてない(爆。 なかった・・だな。 今これを書いている時点では、旅を既に終えているので、様々な要素を含んでいたのだと実感しているし、「逆打ち」で、「歩き遍路」で、「通し打ち」した事が、なによりも自分には「大正解」であり、「適切」だったとは思っている。

 ただ、旅立ち前から何と無く分かっていた事は、逆打ち遍路の方が三倍の功徳があると云われる位なんだから、当然大変なんじゃないか程度だった。 また古来、罪人が逆に歩かされた話しも聞いていたので、周囲の人間には「自分のような、煩悩だらけのヤツは、逆打ちでも一周した程度じゃどーにもならんで」とも話していた。

そんなテキトーだったが、逆打ち遍路は少なくとも、二三回は四国遍路を回ってからが無難・・ と、書かれた記述を目にしてから、「はぁん・・誰しもそうなら、自分はハナから逆打ちしてやる」 そんなただの天邪鬼的な、ひねくれモンの思いつきに過ぎなかった。


 しかし、逆打ち遍路は実際この計画段階においても、早速難儀を強いてくれる。地図を見ながら、いちいち逆算するのも面倒だ。 実際に歩き出してから方が、はるかにそれを凌ぐ苦難に立たされるが、それは四国遍路に出てからの記事を、じっくり読んで頂戴。吐き気がするほど、叙情詩の如くメチャメチャ長いけど(笑。