いよいよお待たせしていた、遍路用品-装備編についてまとめてみようと思う。基本編では、主に遍路らしいというか、アレがないと遍路と云えないような遍路用品について語ってきたが、この装備編では主に登山用品を中心に、歩き遍路にとって重要な装備を伝えていきたい。
 〜心構え〜
自分の場合、別格霊場を含めたので1600Kmの道のりを歩いたが、四国八十八ヶ所だけでも宿の取り方や、巡る順路によって1300〜1400Kmは歩かなくてはならない。そのため、これから話す装備品については充分な備えの上、挑まくては早期リタイアの原因ともなり得る。


 〜最重要装備品〜
1、靴選び
とりもなおさず、靴だけは絶対にケチったり安売りしてたからと、多少サイズの合わない物を選ぶと最悪の事態を招きかねない。これから旅立つ貴方は、気が遠くなるほど長く果てしない、人生で初めて経験する距離を歩き続けるワケだ。これだけは絶対に慎重に選ぶべし。

 現在における四国遍路道中は、勿論山あり谷ありとは云え、実はその7割近くがアスファルトの車道を歩く。昨今の道路事情を勘案すれば、靴をいい加減に選ぶのは無謀とも云える。おススメは、やはりトレッキングシューズ。石だらけの山遍路道を乗り越え、且つ舗装道も難なく歩き続けることが出来るような、屈曲性能の高いソール(底)が必須だ。登山用品店や大きな靴屋なら手に入るだろう。
自分は今回の、歩き遍路の準備において、41年間で初めて登山用品店で買い物をしたので、トレッキングと云う言葉もそこで初めて耳にした。恐らく冷かしですら入った事もないぐらい、自分には縁のなかったショップだ。主に足首の見えるローカット、踝(くるぶし)まで包み込むミドルカット、ブーツのような本格的なハイカットの三種類がある。

 山登り用とウォーキング用の中間的な商品で、軽いタウン用や散歩用などに比べると多少は重い。それゆえ、本格的すぎるハイカットでは逆に足首を傷めたり、また履き慣らすのに二週間ぐらい要する。またローカットでは、足首が安定せず山遍路道などで100%間違いなく捻挫する。経験からアドバイスさせて貰えば、中間のミドルカットならアスファルトでは紐を緩め、山遍路道ではきつく縛れば、どちらにも対応出来てベストチョイスだと思う。ガッチリと悪路を捉え、まるで四駆とチャリンコほどの差を感じるだろう。
更に欲を言えば、「ゴアテックス」という素材であれば、外からの水(雨)は透さず、シューズ内の水蒸気(湿気)は外に逃がしてくれる優れモノ。多少の川ぐらいジャブジャブ平気で歩ける。

▼ここんちは安くて品揃えも豊富。
トレッキングシューズ

 〜サイズ選びのポイント〜
 全般的にやや幅広には作られているが、1〜1.5サイズ上の物を選びたい。余談だが自分は甲高で幅広、ビジネスシューズは4Eがベストだが、ヨーロッパブランドは殆ど2Eが多く結局オーダーになってしまう。スーツも身長の割りに、肩幅胸囲とも大きいので吊るしでは合わず、仕立てなくはならない。これは見栄ではなく、不経済な身体を恨んだことすらある。
後述する靴下の二重履きや、歩き続けることによる指や足の腫れを考慮して、近くに良いショップのある方は、出来れば実際に履いて行く靴下のままショップへ行き、合わせたときに尚余りあるぐらいが丁度良い。


▼まだまだあるよ。ヒマなとき読んで頂戴。
2、靴下選び
 靴同様に、靴下も重要なアイテム。とりわけ余り考えられていない靴下だが、なにせ一日3〜40キロを、40日以上も歩き続けるのは「ハッキリ」言って尋常ではない。尋常ではない、歩き遍路をするのだから、たかが・・と思わず、まぁ黙って話しを聞いてくれ。
実はムサい普通の靴下で、湿った足のまま歩き続けるのは「マメ」の最大の要因となるのだ。従って、汗を良く吸ってくれて、尚且つ速乾性能のある素材選びが大事。綿素材でも確かに汗は吸うが、反面乾きが遅いのが難点。経験からして、後述するアンダーウエアも含め、所謂「吸汗速乾性能」にこだわった方が賢明である。昨今は、靴下自体にサポーター機能を持たせ、疲れを軽減してくれる機能性ソックスや、また秋冬の遍路なら、吸湿発熱素材「ブレスサーモ」を使用した物もある。コイツはマジで優れモン、実証済み。綿の10倍の吸湿性能に加え、速乾性能も抜群の「ドライベクター」なら、一年間を通じての遍路に最適だ。とにかく見てくれ⇒靴下のあれやこれや

ミズノ ドライベクター 5本指インナーソックス 男性用 ブラックこれらの機能性靴下に、インナーソックスとして、抗菌性且つ速乾性の五本指靴下を、重ね履きするのがベストバイベスト。因みに自分は、五本指インナーを四足+機能性ソックスを三足、合わせて七足持参した。満願時には全て破れて捨てた。それほど過酷なのよ歩き遍路は。

ディクトン スポーツそそ、これも記事で紹介したが、自分が使ってた「マメ防止クリーム」。コイツを毎日塗っていたからかどうかは、比較人体実験なんぞしたくないので明確には言えないが、少なくとも自分はマメは四つで止まったきり、それ以後全く出来なかったのは事実。



3、アンダーウエア
これも、靴下とおんなじ「ドライベクター」が基本。冬場なら「ブレスサーモ」がおススメ。記事にも書いてある通り自分は、前半殆どドライベクターのタンクトップに笈摺を着て毎日歩いた。12月も中旬に入りかけてやっと、「ブレスサーモ」の長袖を着だした。コレはいいよぉ〜旅を終えても、普段着てれば厚着しなくて済むほど暖かい。自分で勝手に発熱する、超〜おりこーさんな下着。熱がり寒がりの個人差はあるだろうが、挑戦する季節に合わせて選んで頂きたい。但し、あくまで「吸汗速乾」にこだわること。洗濯はマジで大変だから。女性用はモチロン、ブラまであるよ。さすがは世界のミズノ。ブレスサーモとは?

ミズノ ドライベクター 半袖インナーシャツ 男性用 ホワイト L ミズノ ドライベクター ラウンドネックランニングアンダーシャツ 男性用 ホワイト L ミズノ ブレスサーモライトウェイト クルーネック半袖シャツ 男性用 チャコールブラック L ミズノ ブレスサーモライトウェイト クルーネック長袖シャツ 男性用 チャコールブラック L



4、雨対策
これはピンキリ。貴方次第お好きにどうぞ♪と言うしかない。
なぜなら、コンビニのビニール製から、ホームセンターや作業用品店の合羽、本格的なレインウエアまで様々だ。分かり易く言うと、防水性能+透湿性能+軽さ=上下価格。つまり、雨を凌ぎつつ蒸れを防ぐ能力が高く、その上軽いモノほど当然高い。貴方の雨と蒸れの嫌がり度が、どこまでなのかによる。
自分は近所の登山用品店にコレといった物がなく、軽井沢プリンスショッピングプラザ(アウトレットモール)の、コロンビアスポーツウェアって所で、レインウエア上下を3万弱で買った。ゴアテックス仕様でチタン製のまぁまぁ軽いスーツだった。一般にゴアテックス上下のレインスーツは20,000円〜35,000円程度。同じゴアテックスなので、防水透湿性能は同等でも、最後に軽さがモノを言う。平均は750g、その中でもひと際軽い520gの超軽量モデルがコレ⇒モンベル mont-bell ストームクルーザー スペック表

 やがて歩き出すと、身に染みて分かってくると思うが、歩き遍路において紙一枚わずか1gでも軽量化したいのは誰しも同じ。ここはケチると後で絶対後悔する。良く遍路にはポンチョを勧める店もあるが、所詮はポンチョ。ほっ被りに過ぎず、試合観戦で車で帰るなら良いが、歩き続けるには蒸れるわ濡れるわで絶対に不十分。それと、冬場などはレインウエアも立派な防寒着となり得るので、最悪の野宿対策やウインドブレーカー代わりにもなる。自分も始めは、上下着るのに抵抗があってポンチョにしようかと思ってたが、どちみち雨が降り出すと軒先を借りて、ザックや荷物も防水対策をしたりとする事は多い。ソレ位のゆとりは持つべきだし、上下にして正解だった。


その他、ミズノ製品は高すぎず、重すぎず優等生ちゃんって感じ。
▼右の二色は女性用。
ミズノ ゴアテックスXCRサンダーフォースレインスーツ 男性用 ゴールド L ミズノ ベルグテックEXストームセイバー3レインスーツ 男性用 ベージュ×チャコール LM ミズノ アクアブロック ウォーキングレインコート ダークレッド L ミズノ ベルグテックEXストームセイバー3レインスーツ 女性用 ローズ LM ミズノ ベルグテックEXストームセイバー3レインスーツ 女性用 サックス LM

それからコイツは、買ってかなかったが、次は持参しようと思うアイテムの一つ。理由は、本来靴の中に流入する雨を防ぐ物だが、山遍路道でトゲや小石が靴の中に入って散々うっとぉしい目にあったからだ。ゴアテックスの靴といえども、上からの水の流入は防げない。晴れの日でも着けていたい装備だ。
▼足元にスパッツあれば憂いなし
ミズノ ベルグテックEXセミロングイージースパッツ ロイヤルブルー L



5、ザック(リュック)
▼自分が持ってったのはコレ。巡礼リュック。


分かり難い? コレならどう?
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 このザックは唯一、遍路用に作られていて白い色も珍しい。歩き遍路中の記事でも何度もご紹介したが、左右のポケットは大きくご覧のように掛け軸を入れた上に、まだペットボトルも入る。高い山を登るときは、左右に一本づつ水を入れて行ったものだ。「南無大師遍照金剛」の文字と、お大師さんの種字(梵字一字)は自分で書いた。まぁ7000円もしない安物だから、機能的には完璧とはいえない。自分の使い方が荒かったせいもあるだろうが、ご存知の通りウエスト部分のバックルは、10日ほどの壊れてしまい、代用品を見つける一ヶ月もの間ずっと肩に荷重が集中し往生した。

四国遍路中においても、この同じザックを持っている遍路は居なかった。最も多く見かけたのが、やはり一般に知られたメーカーのバックパックと呼ばれる物。如実に違いが分かるのが、ベルトや背中にあたる部分の作りだ。それらに比べると、自分のはオモチャに見えた。容量的にはせいぜい、20〜30ℓが妥当ではないか。多くても三日分程度の着替えに納めなければ、歩き遍路の目安とされる5Kg程度の荷物に留められない。自分の場合、下着とはいえ長袖を三着も持参したのは終始邪魔だった。群馬と四国の気温差を考えなかったことと、寒い一月まで帰れないと冬支度をして行ったのが原因。最悪レインウエアを上着代わりにすれば、長袖下着は一枚で良かったかも。ザック自体もモチロン、軽量且つベルトと背中部分のしっかりした物を選んで頂きたい。

▼ミズノのザックカバーを内蔵したお得なモデル。
ミズノ ザック ディアミール25S レッド×オレンジ

モンベル(ゼロポイント) デイパック



6、その他服装
ハッキリ言って、白にこだわる必要はない。何でも良いっちゃあ何でも良い。私服遍路も居たぐらいだし。段々書き疲れてきて、どーでも良くなってきた(笑。 ただ、白い方が遍路らしいのは確か。靴まで白にしてる遍路も居る。自分は白のジャージ上下一張羅で、44日間ず〜〜〜っと通した。 普段は要らないから、旅を終えて息子にやった。ジャージを買ったのも、20年ぶりぐらいか。結構便利だった、普段なら下だけ履いて、夜に宿から出たり寒い日は重ね着した。トレッキングパンツなど専用の物もあるが、当然ジャージが安いしどこだって売ってる。歩き遍路ならジャージはおススメ、何より運動用だし汗がべとつかずサラサラ感もいい。

▼真っ白がイイなら遍路ズボン
お遍路ニットズボン 男性用 L ミズノ ウォーマーシャツ(フード収納式)A60JF151 ホワイト L ミズノ ジャージ ウォームアップパンツA60PE210 ホワイト L

▼野宿しなくても、遭難時に備えて持っていった。
寝具といえば寝具なので、上を見ればキリがない。非常用なら安モンで充分。
シュラフ(寝袋)


▼その他の必需品
1、コンパス
これはないとダメ。山ん中で迷うと地図なんぞアテにならん。集落さえない山なら人も居らん。何度もコンパスだけで歩いた。こんなモン今まで使ったことすらないので、最初は使い方に躊躇したが、何度も遭難しかけると慣れてくるもんだ(笑。

▼左の初心者用が自分と同じの。
エバニュー シルバコンパスNo.8 ECH107 [分類:コンパス] エバニュー シルバコンパスNo.1S ECH126 [分類:コンパス] エバニュー シルバコンパスNo3 R ECH141 [分類:コンパス]


2、歩き遍路専用地図
これがないと歩けないよねやっぱ。遍路道保存協力会の宮崎さん、事情も知らず何度も文句言ってごめんなさい。必ず会いに行くから待っててね。
▼左が解説本、右が地図。
四国遍路ひとり歩き同行二人 解説編 四国遍路ひとり歩き同行二人 地図編


3、写経用紙
出来ればお写経して行こう。自分は108枚持参したよ。高野山や東寺へ行くなら更に足して行くべし、次はそうする。写経に関する記事⇒こちらとかこちら。この頃の記事は良くあるブログ宜しく、まだ敬語で書いてるからナンか自分で笑える。
納経用写経用紙50枚綴り2冊セット

▼お写経と勤行時は塗香を忘れずにね♪
歩き遍路中は大層な入れモンなんぞ無くてもビニール袋で充分よ。指先ですくって手の平に馴染ませ淨める。15gが少なく感じるが、何ヶ月も使えるから安いモンよ。
塗香 本尊種字螺鈿塗香入 /黒檀材 50mm/キリーク


4、山谷袋(追記)
白以外にも、色んなの持っている遍路が居たねぇ〜人と違う方が間違えないかも。各地の札所でも売ってるけど、参考に。
山谷(さんや)袋 紺金襴 山谷(さんや)袋 金襴 般若心経入り 山谷(さんや)袋 朱金襴 山谷(さんや)袋 茶金襴


5、掛け軸
やっぱ、納経帳より掛け軸はイイよね〜高いけど(笑。いつも拝めるし、そのままご本尊曼荼羅になるってのは、価格以上の差だと思うが。別格二十ヶ所霊場も掛け軸にすれば良かった。今さら後悔。
四国八十八ヶ所用納経軸 大日如来弘法大師 四国別格二十霊場納経軸 掛け軸用


6、その他おすすめ品
定番必需品以外に自分が持参した物で、一番のおススメはコレ。
▼パワーソックス
スキンズ パワーソックス
登山インストラクターをやっているショップ店長に教わった優れモノ。筋肉の疲労と損傷を劇的に軽減する魔法の靴下。トレーニング中に試したら、朝になると痺れも回復するほど効果がある。記事にも度々登場しているが、自分は大抵夜風呂上りに足のケアの一環として使用していた。旅を終えても勿論使えるし、これがあるのと無いのとでは、天国と地獄ほどの差があると確信する。



7、こまごました物
もう記事が長すぎるねぇ〜 次にしようか(笑。
そのうち一覧にまとめますわ。今日はここまで。チャンチャン。