72a2c15e.jpg
fde24493.jpg
16*04出撃
宿に向かう県道21号から、雨雲に煙るひときわ高い山が見える。

あれが最後の強敵、標高938mの頂上に奥の院を抱く焼山寺か?何度となく、挑戦を待つ巨大な山を見上げ、決戦前夜の宿へ急いだ。


17*15宿着
景気の良かった頃に、元々ゴルフ客相手に作られた宿はコジャレてる。

天気も崩れたし、もっと遅くなるかと思っていたと、電話に出たご主人が出迎える。


洗濯機無料 乾燥機300円。風呂はユニット内風呂のみ。ロビーのパソコンは無料でインターネット可能。
一通り、説明を聞きながら部屋に案内されると、灰皿が見当たらない。

訊くとロビーか、レストラン内でと云う。
は?ろびぃい?
口は笑ったまま眼光鋭く目では睨むと、まぁまぁその辺はテキトーにと、灰皿を差し出すご主人。
断っておくと、この特技は、このように様々な状況で効力を発揮するが、昨日今日の付け焼き刃では決して出来ないよ(笑)。



珍しい絞めアジの刺身が美味い。うどんも丸々一杯分。ボリューム満点、味も良い。
昼間営業している併設レストランでは、肉が得意でメインだそうだが、遍路には魚を出していると云う。

和食には飽き飽きしてると話したら、明日は肉を出すと言ってくれた。

30年前に大阪住んだ事があるという、よ〜く喋るご主人。
せやけど、何でんな〜アレでっしゃろ〜と、殆ど大阪弁だ。

ご主人は、特にそうだとしても、大阪に最も近い徳島まで来れば、全く解らなかった高知より、訛りは少ないかも知れない。
実際、大阪のキタ(梅田)まで明石大橋を渡り二時間半だそうだ。


合羽やザックをくるんでた、ビニールを全部広げて乾かす。
中庭に出て、洗濯物を放り込む。食事が済めば乾燥機、風呂から上がれば、取りに行き畳む。
マジで死ぬほどかったりぃ〜 あっという間に8時だ。

久しぶりにネット環境も整備された。携帯で面倒な調べ事や、ウェブメールをチェックしたいのは山々だが、もうロビーへ歩くの面倒臭い。


108枚持参した写経も、残りたったの15枚。パンパンに引きつっていたビニール袋は随分と余裕が出来た。


明日の納札を書く。今まで書いてきた年齢は今日で最後だ。

明日の夜は、一つ加え42と書く。そうだ、明後日にはお大師さんが四国八十八ヶ所開創と同い年になる。


それがどーした?
片や密教の八代目正統継承者、真言宗開祖なる偉大な人物だ。オマエが一体、世のため人のために何をした?

そう云われると、言葉を失うしかないが、四国巡礼の旅を発心した要因の一つに、それを知ったからと云うのもあった。

明後日は誕生日。
例年は、青山や六本木で部下や知人に囲まれドンチャンパーティー。

大体、この日前後からクリスマスまで、何人も付き合ってるオンナや知人に代わる代わる祝って貰い、新年会まで半月間延々と連続呑み会が続いていた。


今年は四国の地にたった一人。41歳最後の日に、最後の難関を制覇して、その祝杯をお大師さんと共に祝おう。かつてない、印象深い誕生日になりそうだ。