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今回、御縁あって韓国の釜山を基点に、古刹を訪ねつつ旅をさせていただきました。
世界遺産として八万大蔵経を奉安する、慶南の海印寺(Heinsa)。慶州の石窟庵、仏国寺、東宮と月池(雁鴨池)、、いずれも個人的には好みである山寺で、いい運動になりました。

ただ、山々の景色は日本と変わることなく、四国を歩いているような錯覚もありました。四日間と足早な日程でしたが素晴らしい秋晴れ?(湿度が低いのでそう感じるほど)天候にも恵まれ、多くの方と仏縁を賜り、大変充実した旅でした。お世話になった方々に心より、厚く御礼申し上げます。有難う御座いました。

さて、拙僧個人的に韓国へはソウルと済州島には、かつて行ったことがありました。が、それも十年近く前。釜山〜慶州は初。最も出家以来、久しぶりの海外でした。

ところで皆さん多くの方が、統一教会に代表されるように韓国はクリスチャンが多いと思われがちでしょう。確かに夜になると街中には、教会の屋根に掲げられた赤い十字架を良く目にします。

然れど、仏教が我が国へもたらされる過程において、韓国を通過して伝来したものも多々あり、その影響は日本仏教に深く及んでおります。

実際の数値は明らかではないにせよ、現地の方々の話しでは、キリスト教徒は国民の20%程度に留まり、仏教徒はその倍を数えるそうです。法事は三回忌、七回忌などなく、日本と違い毎年行われます。寺の財源が安定していると云う印象よりもむしろ、敬虔な仏教徒の信仰心を感じました。

日本では統治と呼ぶ、戦中のおよそ30年間を彼らは日本の"植民地支配"と呼びます。日本の終戦記念日は、彼らの"独立開放記念日"であり、仏教においても戦中、相当な制定や"支配"命令によって"屈折"させられた、韓国(朝鮮)独自の教憲を彼らなりに正すところから始めたそうです。

お会いした中で、ガイド役の方を除けば、ほぼ日本語が話せる人がおりません。但し、20代の若い方はグローバル化を推進する韓国では、小学三年から英語が義務教育され、ほとんどの家庭が英語塾に通わせるらしく、英語が通じることが救いでした。

対して"支配中"から生きてきた63歳以上の方は、大変流暢な日本語を話されます。

特に、正しい敬語が御上手なことと、ガイドによれば逆に韓国語のアクセントが悪いらしいと話しを伺った故に、母国語を奪った当時の帝国日本軍の"統治"が如何なものか、安易に想像がついた次第であります。

我が国もそうですが、まず初めに言葉ありきで、文字はあとから追随します。韓国語もハングル文字が確率されるまで、漢字を借りてあてがっていました。ですので、古刹寺院などは漢字で書かれてますから、我々日本人には分かり易いのですが、年配者と日本人観光客相手のサービス業以外の方は、ほぼ漢字が読めないそうです。



これは、釜山(Pusan⇒今は、Busanが正しいそう)の、ギネス認定世界一規模のデパートから、山あいに向けて撮った写真です。

ソウルが日本で云う東京、言葉もキレイな標準語。垢抜けして洒脱な方が多いですが、釜山は大阪みたいなモンで、言葉も早く声もデカく、海に近く潮の香が漂う猥雑な国際市場などは、大阪・ミナミ育ちの私にすれば親近感バリバリ感じまくりです。然れど、、、

地震の無い韓国では超高層アパート(日本で云うマンション)最高80階〜30階などザラに乱立していますが、多くは富裕層が買占め、いわゆる一般ピープーは、その物件を賃貸するわけです。

ただ、日本と不動産事情が違い、金持ちが買ったアパートの7割程度をローンを組んで一括で支払わなければなりません。それも専有面積だけでなく、エレベーターやホール、エントランスなど共有面積も区分登記割合に乗じて加算されます。

大体、ミニマム30坪からで実際の専有面積(居住部分)は、その8割程度の24坪ぐらいですが、払うお金は30坪×相場(釜山では1〜200万/坪)なので、少なくとも3000万のローンです。となれば、銀行から信用のおける企業に勤めていなければ借りられない、、、



そこで更にピラミッドの底辺に住まう人たちは、このように屋台を引き市場の外れで商う、、となると、最も人口の多いこの人たちがまともに、法人税を支払えるとは思えず、政府の税収は確保できず更に重い税が圧し掛かり、一度はデュォルトを脱した韓国なれど実情は、益々鋭角なピラミッド構造が、日本より格差の激しさを目の当たりにしました。


また先述の如く、韓国の教育費が日本を上回り、子供一人あたり3000万を超えることと、日本同様年金懸念などから、一人っ子が多いとも聞きました。離婚率もアメリカに次ぐ世界第二位の韓国。そのアメリカで関税に苦しむ、日本家電メーカーを尻目に政府一丸となってグローバル化を図るサムソンなどは、大卒で入社すれば30歳を越えた頃には、骨の髄までボロボロになるまで働かされるとも聞きました。

傍目には、のんびり古刹を訪ねて談笑するに見えた今回の訪韓ですが、私には胸に様々な思いを馳せさせる旅となりました。


他の寺院の写真は、FBにアップしてありますので(LivedoorPics が便利だったのに廃止なってしまい、残念です。っちゅうか、めっちゃ面倒くさいです)、ご興味おありの方は、こちらをどうぞ。


ほな、さいなら。
本日もおおきに。
拍さん、おやまん、聖山さん、ありがとう!

ご高覧に感謝致します。

全世界核廃絶武装解除 Prayers for World Peace.
全人類が共に尊み共に助けあい共に慈しみ合いますように
We've to do Heavenly Rapture Pure Land construction.

感謝合掌 北斗法蓮