原典:聖天講式 興教大師覚鑁上人御作

先ず、惣禮(そうらい)
*晩行に続けて読誦する場合は、略可。晩行其の参を参照
*原典はあまりに古い漢字や言い回しが多い為、ある程度現代風に直してあります。それでも非常に難解です。ただ、初めは意味に囚われず、分かる部分だけを玩味して兎に角、読んで行きましょう。慣れてくれば自ずと探究心が現れ、やがて深く味わえるようになるでしょう。

用法
第一段

『敬って 金剛胎蔵両部曼荼羅(こんごうたいぞうりょうぶまんだら)九會十三大會諸尊聖衆(くえじゅうさんだいえしょそんしょうーしゅうー・・)』

『殊に別しては 大聖大悲歓喜大天 雞羅山中(けいらせんちゅう)諸大眷属乃至(しょだいけんぞくないし)佛眼所照(ぶつげんしょしょう)恒沙塵数(ごうしゃじんずう)の境界(きょうがい)に白(もう)して言(もう)さく・・』

『夫(そ)れ大聖歓喜天王は、功徳は天よりも高く利益は地よりも広し。十方(じっぽう)に周遍して三宝(さんぽう)を衛護す。』

『元は即ち等覚(とうがく)妙覚(みょうがく)の尊なり。位を無垢地の月に秘し、迹(あと)は亦(また)、男天女天(なんてんにょてん)の體(たい)也。』

『化(け)を有漏界(うろうかい)の雲に垂(た)る、大慈大悲の本誓(ほんぜい)疑いなし。利物利生(りもつりしょう)の方便頼有り。是を以って福徳、才智、武勇、敬愛、願いを応じて之を施す。降魔(ごうま)、調伏(ちょうぶく)、徐病、延命、祈りに随って之を成ず。道俗(どうぞく)貴賤(きせん)誰が帰敬(ききょう)せざらんや。』

『密かに以(おもんみ)れば、億々生死(おくおくしょうじ)の内、受け難きは人身。劫々流転(ごうこうるてん)の際にも、遇い難きは佛教なり。偶々(たまたま)受け難き人界の生を受け、幸いに遇い難き聖天の法に遇う。奇縁の至り感涙抑え難し。』

『当に今、丹棘(たんきょく)を心中に凝らし香花(こうけ)を宝前に備え、霊天の徳を讃じ以って二世(にせ)の悉地を祈る。』

『毎日の勤めとなして以って一座の講莚を述ぶ。今、此の講莚を略して五段あり。ひとつには本地(ほんぢ)の高廣(こうこう)なるを嘆じ、二つには垂跡(すいじゃく)の化導(けどう)を讃じ、三つには誓願の殊勝なるを明し、四つには利益の無辺なるを仰ぎ、五つには廻向発願(えこうほつがん)を述ぶるなり。』

『第一に、本地の高廣なるを嘆ずとは(者=いつぱ≒は)。大聖歓喜天王は陰陽二道の根源なり。萬像是より生長す。金胎両部の教主なり。諸佛これに因って降誕(ごうたん)し賜う。』

『然る間、花翼國土(かよくこくど)に毘盧遮那(びるしゃな)と現じ、成等正覚(じょうどうしょうがく)の道を助け、香集世界(こうじゅうせかい)には大虚空蔵を示し、福智厳淨(ふくちごんじょう)の門を開く。胎卵湿化(たいらんしっけ)の群萌(ぐんぼう)をして、従行向地(じゅぎょうこうち)の聖位に進ましめ賜う。』

『誠にこれ往古(おうこ)の如来法身(にょらいほっしん)の大士なり。所居(しょこ)を尋ぬれば、即ち我性(がしょう)の乾坤(けんこん)なり。渇仰(かっこう)すれば必ず応ず。勤修(ごんしゅ)すれば、定(さざ)んで至る。』

『所似(このゆえ)に、四種身(ししゅしん)の内には等流法身なり。利益を三世に施す。三部の身の間には、金剛部の身なり。威光を十方に輝かす。六大無碍にして常住瑜伽なり。四種曼荼(ししゅまんだ)、然も互いに相離れず。』

『三部を束ねて一身に収め、萬蔵(ばんぞう)を括って二法を論ず。円融無作(えんにゅうむさ)と談ずれば、三諦一諦(さんたいいったい)の妙境(みょうきょう)なり。』

『權實(権実=ごんじつ)不二と観ずれ非三非一(ひさんひいつ)の法門なり。今、本地の甚深(じんじん)なるを聴いて、いよいよ霊天の奇特を培す。仍(よ)って、伽陀(かだ)を唱えて各々禮拝を行ずべし。』

『帰命毘盧遮那佛(きみょうーびーるーしゃーなーぶぅうう・・)一心法界無上尊(いっしんほうかいむーじょーそーん)事理円融住虚空(じーりーえんにゅうーじゅうーこーくうー)示現大聖歓喜天(じーげんだいしょうかんぎーてーん)南無大聖大悲歡喜天王哀愍於我悉地円満。(なーむだいしょうだいひーかんぎてんのうーあいみんおがしっちえんまーんんん・・>)』

第二段に続く

それではまた。
本日もおおきに。
ご高覧に感謝致します。

全世界核廃絶武装解除 Prayers for World Peace.
全人類が共に尊み共に助けあい共に慈しみ合いますように
We've to do Heavenly Rapture Pure Land construction.

感謝合掌 北斗法蓮