東国八十八遍路満願のお礼参りと、更なる祈願を
お願い申し上げるため、ふたたび雨降山 大山寺へと参拝しました。
電話で事前に確認したところ、本堂へは今日も上がって参拝できるとのこと。
ご本尊である、不動明王の真裏にあった「三面大黒天」様に
どうしても、もう一度お参りしたかったのです。


駐車場から、約15分でケーブル乗車口「おいわけ」駅へ。
両脇に名物の「豆腐料理」屋さんや、みやげ物屋さん
料亭や旅館を見ながら、のぼり階段を上がって行きます。
初めてのときは、この階段でさえ炎天下の中、かなりこたえました。

しかし、今日は二回目。
まして、目的は徒歩での参拝です。
こんなところからめげていては、話にならないと
早足で「おいわけ」駅まで、駆け上がりました。

ケーブル駅に着くと、左側へ廻れば
山頂までの徒歩の道が用意されています。


つらい男坂


立て札があり、右が「つら〜い男坂」左が「女坂」と書いてあります。
右を見てみると、見上げるばかりの急な石の階段が待ち受けています。
別の立て札では、「左 不動尊」と書いてあるのが少し気にはなりました。
(ん?もしかして、左へ行かないと大山寺へは行けないのか?)

そうです。
ケーブルでは、山頂の阿夫利神社下社を終着駅として
途中に、大山寺不動尊があるのです。

少々、不安を抱きながらも
ここは、やはり「男坂」を選ぶべきと右へ順路をとりました。

男坂上り口

画像で見るよりも、遥かに急激な階段を気合を入れて上りだします。
見上げれば、何度も何度も階段が現れ、やっと一息つけるかと
平坦地に辿り着いたと、思った瞬間また左や右に階段が続きます。

どんどん足が上がらなくなり、息も絶え絶えになってきます。

道中、「虚空蔵求聞持法」を唱えながらと思い、いつものように
カウンターを右手にしていきましたが、全く唱えることが出来ません。
やがて、滝に打たれたような汗が吹き出て、濡らしてはいけないと
お線香などを入れた、手提げ袋にしまい込んでしまいました。


途中、木の枝を広い、それを杖代わりに
一段、また一段と噛み締めながら
ときに、声を出して叱咤激励しながら、上り続けました。

選んだ木の枝自体も、重く腕も棒になってきました。
しかし、杖があるのとないのとでは
やはり、足の負担が違うように思いました。
両手で杖を掴み、二段先の階段へ杖を突き刺し
体重を移動して、足の負担を軽減しました。
工夫を凝らせど、普段の運動不足と年齢に打ち勝つのは気力しかありません。

石の階段といっても、キレイに裁断されているものではなく
とても古く、そこらじゅうバラバラに砕けており
非常に歩きづらい階段でした。
道なき道が続く男坂



時おり、上から涼しげな顔をして降りてくる人へ
「こんにちわ!」と挨拶は忘れずにしました。
ぜーぜー息を切らし、鬼のような形相で上る私を見て
下ってきたあるご年配の方は、「おぉ」(頑張るね)と
心の中で、励まされたようでまたヤル気が湧き上がりました。

(上までケーブルで行き、下りに歩いてる人か?)
(または、行きに女坂から上り、帰りに男坂を選んだ人か?)
いずれにしても、男坂を登ったようには見えない人たちでした。


やっとの思いで、上り詰めると
そこは見たことのない、風景。
(もしや、やはりここは・・)

そうです。
スタート時点に書いてあった通り、大山寺へは
「女坂」からしか行けないようでした。
「つら〜い」という言葉に挑戦し「男坂」を選んだ私は
知らぬ間に大山寺を通り越して、直接山頂の阿夫利神社下社まで来てしまったのです。


(どおりで、遠かったわけだ・・)
(実は降りてから気付いたのですが、追分駅の裏にこんな立て札もありました。)
馬鹿ですね。。が、これも試練の一つ。神仏の思し召しと承ります。
右 男坂 左 女坂

半ば茫然自失の私は、阿夫利神社下社もいつかお参りするつもりだったので結局、目の前にあった阿夫利神社下社へ向かう階段をまた登りました。

ここからは、造成されたキレイな階段が続き
登りやすそうだったので、ここまで支えてくれた木の杖は置いていきました。

上り切った広場右手に休憩所や、御茶屋さんが並び
左手にケーブル駅がありました。

多からず、観光客や参拝客もいましたが
明らかに、汗でずぶ濡れの私は異状でした。
お茶屋さんの人にも、
「どこが乾いてのか分からないぐらい凄い汗!」
「冷えたお茶もあるし、氷もあるよ、よっていきな!」
と声をかけられましたが、今休憩してしまえば気力が抜けてしまうし
まだ、大山寺へ参拝することが本来の目的なので会釈をして遠慮しました。


そこからまた、そびえるように
本社へ向かう階段がありましが、何てことはなく
のぼれました。荒れた階段を登るとこんなにも整備された
階段は楽なものなのかと、しみじみ実感しました。
阿夫利神社 拝殿
阿夫利神社 拝殿



近頃、ずっと寺を廻っていたので
神社のお参りの作法がさっぱり分からず
(元々、二礼二拍手一礼程度しか知らないですが)
いつもなら、開経偈、懺悔文、般若心経、光明真言、御宝号
各お寺のご本尊真言、ご詠歌と人並みの作法を一通りこなすのですが
お賽銭箱の前に立って、なにをしていいやら手持ち無沙汰で
ただ、手を合わせるしか出来ませんでした。
神々に対する、神社での作法も勉強しないといけませんね。
阿夫利神社からの下界
神社から下界景色



そそくさと、本堂前?拝殿?(神社はなんというのでしょうか?)
を後にして、右脇にあった地下への入り口へ入りました。
前を歩いていた家族連れが、「こっちに清水?があるみたいよ」と
話していたので、神々しいお水が湧き出ているのかと思ったのです。

案の定、入ってすぐのところ
龍の口からとうとうと水が涌き出ており、大きな池に水が
溜まっていました。その後ろには拝殿がやや下から眺められる状態で
隣接していました。大山名水




右手を見ると、水を詰める水筒のようなボトルがあって
300円と書かれています。・・・・
一瞬、考えましたがまだまだお勤めも有ることですし、ボトルは邪魔になります。
手で何度かすくって、うやうやしく頂きました。
阿夫利神社 拝殿左側
阿夫利神社 拝殿左側

地下道を通り抜けると、上の画像右手の出口に出ます。
反対側、画像の左側がさらに山頂への登山口になっています。
この日は、本来の目的が果されてないため、山頂へは遠慮しました。


あとで知ったのですが、この神社のご祭神はあの、御主神大山祗大神(オオヤマツミノカミ)様とのこと。富士吉田にある、新屋山神社と同じご祭神だったとは驚きましたが、元来「山の神様」だからでしょうか。金運神社としても知る日とぞ知る名高い「新屋山神社」については、別のページにてご紹介いたします。
ご祭神、ご由緒についてはこちらの阿夫利神社HPに詳しく書かれています。
明治の神仏混淆の廃止までは、今は下にある大山寺のご本尊もここに一緒に祀られていたとの事です。



〜編集後記〜
初めて参拝したのは、同年8月5日。
妻も一緒に行ったことと、まだ61番〜63番まで
当日中に廻る予定だったため、ケーブルカーを利用したのですが
今回は、一人で敢えて徒歩で挑戦しました。


行きは、高崎から154キロ。
10年前の壊れかけたナビに任せると、関越から
環八へ入れさせ東名高速を利用して厚木から国道246号線に
降りて、約15キロ走る順路でした。

因みに帰りは、真っ直ぐ北上して
あきる野インターを目指し、圏央道から関越へと
違うルートで帰りました。
距離的にはおよそ、140キロ。
若干、近い感じはしましたね。やはり
都内での環八の大渋滞は、避けた方が無難かもしれません。


なお、申し訳ありませんが大山寺本堂内での撮影は禁止されており、ご本尊の不動明王並びに、三面大黒天(秘仏のため扉も閉じられている)などの画像はありません。


感謝 合掌
厭離穢土欣求浄土