ご存知のように私は今、毎日三座の勤行を努めております。
私には聖天さまが中心佛ですから、すべての座において、
聖天さまのご真言を、それぞれ千遍ずつお唱えしております。

聖天さまのご真言っちゅうのは通常、
『おん・きり・ぎゃく・うん・そわか』で宜しいんでっけど
これは本来、単身像の聖天さまに捧げるご真言でおます。

単身っちゅうのは、お姿がお一人っちゅうことです。
インド本国では所謂ガネーシャでんな。今でも大変信仰の厚い
大人気の神様の一人ですが、ガネーシャの場合は圧倒的に単身
像です。

多面多臂(ためんたひ=顔や手がようけある)の像はあっても、
聖天さまがお二人並ぶ、或いは抱擁し合う雙身(そうしん)像は、
我が国独自に発展したものか、それとも本国ではもう流行らんの
か。いずれにしても、あんまり現在のインドではお見かけ致しま
へん。


我が国においては、聖天さまのお名前を本来は
大自在大聖大悲歓喜雙身天王さまと申します。
(だいじざいだいしょうだいひかんぎそうしんてんのう)

エライ長いお名前でんな。そやさかい、御呼びし易いように亦、
親しみと尊厳を込めて間の文字をとって、聖天さま、歓喜天さま
と御呼びします。

このように、ご本名を"雙身"と申しますことからも、我が国では
雙身像の聖天さまが多く祀られてる風に推測されます。
ほとんどが秘仏なので、お姿を拝謁することは出来まへんけどね。


妻沼聖天・歓喜院

余談ですがこの写真は、妻沼聖天さまの正門入り口にある、古い
案内標識で、聖天さまはこの標識にあるように、(しょうてん)
ではなく、(しょうでん)と濁って発音します。
歓喜天も(かんき)やなしに、(かんぎ)です。

特に歓喜は、"〜に歓喜する"っちゅう言葉がありますからつい、
(かんき)と発音してしまいがちですけどね。
まーどっちでもいいんですが・・・いや、ええことあれへんか。
すんません、聖天さまw。


ご本尊に雙身像を観想してお祀りする場合、ご真言は
『おん・ぎゃくぎゃく・きり・おん・か・うん・はった』。

我が家では、ずっと単身像の聖天さまをお祀りして参りましたが、
先日、ひょんな事からもう一体(と表現してええのか?どうか)
祭壇にお越しになられたのです。

まるで娘が嫁に行ったように、申し合わせたように
花嫁衣裳の撮影日の夜、婿と娘と家内と四人で食事した後に
・・・です。

あ・・ひと言だけ申しあげときますが、
聖天さまの御仏像は、聖天行者でない限り通常、在家ではお祀り
せん方がええと云われてます。

これについては、何度か過去記事に書かせてもぉたと思いますが、
我が家の聖天像は、親指の爪ぐらいの小さな小さな御仏像です。
これくらいやったら、私のような愚僧でもお祀りしきれるかなと。

ついでに申し上げときますと、二体とも買い求めたのではおまへん。
お金出して対価として、物品を受け取るんは結縁とは思いまへんので。


新たにお越しになられた聖天像も、先のものより更にやや背丈が
小さく、丁度夫婦(めおと)のように並ばれてます。そやから、
この聖天像は御后(おきさき)さまでんな。
ご成婚、誠におめでとう御座います。と、お迎えさせて貰いました。


前置きが、どエライ長ぉなりましたが、そんなこんなで
我が家の聖天さまがご成婚なされて、雙身像となり申したので、
お唱えするご真言も、雙身像に対するものの方がええと思いまして。

今までは、三座とも『おん・きり・ぎゃく・うん・そわか』
でしたが、その日以来、夕刻の二座目だけ『おん・ぎゃくぎゃ
く・きり・おん・か・うん・はった』と、お唱えしとります。

なんで二座目だけやねん?
いえ。あのぉ〜・・・な・長いんでw。

単身用ですと、概ね千遍で10分ぐらい。
百遍で1分なんですが、雙身用ですと百遍が2分30秒。
即ち、千遍で25分かかります。


単に長さで云えば、虚空蔵求聞持法・百万遍を厳修した際に
散々唱えておりました、虚空蔵菩薩のご真言『のう・ぼう・あき
ゃしゃ・ぎゃらばや・おん・ありきゃ・まり・ぼり・そわか』の
方が、よほどメッチャ長いんですが、あの時は右脳で唱えておっ
たので、どんな真言も類を見ない最速でした。

が、まだまだ聖天さまの雙身像のご真言は、左脳を抜け切らず
そこまでの速度が全然出せまへん。

あの時はそれこそ、何時間もぶっ通しで延々唱えておりましたが、
今は勤行中とはいえ、たった25分間に千遍唱えるのも、ひぃー
ひぃー云いながらやっとります。
今思い返すと、よぉやったなぁ〜百万遍。・。そない思います。


それでは今回はこの辺で。毎度おおきに。
本日もご訪問、ご愛読誠に有難う御座いました。

天地宇宙、全世界万民平等平和幸福
共存共栄共生共愛共支共助 悉知成就


感謝合掌
北斗法蓮 百拝

〜編集後記〜
音羽さん、おやまん、まーさん。
娘への祝辞賜りまして、誠に有難う御座います。

改めまして、
けーさん、まーさん初めまして。
コメント頂戴し、有難う御座いました。


えぇっと、ご質問戴いたのは・・まーさんでしたかね?
> さて法蓮さまに聞きたい事が、
> 聖天さまと他の天部の掛け持ち信仰がダメと良く聞きますが
> どうなんでしょうか?
> 仏閣めぐりだけならOKかと思いますが、
> 例えば摩利支天や弁財天に
> 祈祷をお願いしたり

祈祷を聖天さま以外の、神仏にお願いするのは問題あらへんと
思いますよ。
実際、私もずっとそうしてきました。

祈願内容によっては、神仏の得意とするものが違いますから
それぞれの御利益の高いとされる神仏にお願いするのもアリでしょう。

ただ、まーさんの今まで積まれた功徳の高さや
これまでの善行、悪行にも拠ると思いますが・・

愚か者代表取締役である私は、もはや今は聖天さま以外に
祈願する必要性はないに等しいのでは?

と云う方向性に、やや傾倒しつつあります。
またこの辺も詳しく書いて行きたいですが・・

> 聖天さんと同じくらい信仰したりするのはマズイですか?

"同じぐらい" っちゅうのは、
もし、"全く同等扱い"と云う意味ならマズイでしょうな。

少なくとも、聖天さまと稀有な結縁を果たし、
まーさんが、今後も信仰されて行かれるのでしたら
聖天さまは、あくまで中心佛として祀らんとあきまへん。

あきまへんっちゅうか、そうせんと聖天さまならではの
天に増す功徳と、地に等しい御利益に肖れんとされてます。

私も元々は、・・っちゅうか今でもですが
聖天さまと結縁する以前に、三面大黒天さまと愛染明王さまを
ご本尊として、信仰して参りました。

詳しくは、聖天さまに関する過去記事を読み返して戴ければ、
(ちょっとどこに書いたか忘れましたが、)新たに聖天さまを
お迎えするにあたり、私も試行錯誤を重ねて参りましたので、
その経緯が分かると思います。

今後もまた、聖天信仰を続けてきた中で、先に信仰していた神仏
に対する祈願法や対処法などを書いてゆくつもりですので、また
思い出した時にでも覗いてやって下さいませ。

有難う御座いました。


大自在尊観世音 雙身隋類度衆生
感応道交難思議 是故我禮歓喜天

嬰児が母に縋らむそれの如 是非をば捨ててただ縋らむ
・・・

愚者必救済 愚願必成就 唯一絶対神 
南無大聖大悲歓喜雙身天王
南無大聖大悲歓喜雙身天王
南無大聖大悲歓喜雙身天王